開口一番、「クラブのためにレベルの高い馬を選びました」と村上欽哉さんがきっぱり。母ジターナは桜花賞馬マルセリーナ、皐月賞1番人気グランデッツァの半姉。現在、産駒のキングカラカウアがJRA上級条件で活躍し、仏マイルG1優勝馬の祖母マルバイユから受け継いだ血脈のレベルの高さを、繁殖牝馬として証明している。父は2013年の欧州牡馬チャンピオン。3歳暮れから重賞5連勝、中でもキングジョージ6世＆クイーンエリザベスSでは従来のレコードを一気に2秒以上も更新し、ずば抜けたスピード能力も証明。「サンデーサイレンス系とドイツ血統の相性の良さはよく知られているところですし、ラブリーデイやショウリュウムーンなど、母の父としてのダンスインザダークも魅力的です」と村上さん。背が短く見えるほどに発達した肩と腰、スピードを生み出す上腕の筋肉も頼もしい。加えて聡明さをうかがわせる名馬の相の持ち主なのだ。大きな舞台を意識できる、否、しなければならない1頭だ。