「速きサラブレッドは美しい」ものですが、本馬の立ち姿を見つめ肌に触れると、「美しきサラブレッドが速いのだ」というドイツ馬産家の声が聞こえてくるようです。頭部から蹄の先まで、各部位は健全で正確に均整して機能的合理性を伴っています。幼少期からいま、そして戦う馬体へと成長していく過程でも、このバランスを保って熟していくでしょう。ステップは軽やかでバネが卓越しており、集中力がある気性も粘り強く、遅生まれで成長分が大いに残る現時点でも、存在感は群を抜いています。「待つことができるものは、多くを成しとげる」。ドイツのことわざを信じてみたくなる優駿です。