首差しから背中へのラインがことさら美しく、全身が適度な緊張感で包まれたシルエットに凛とした風格が漂う好馬体です。見るからにキレを感じさせるように運動神経が卓越しており、手先の軽さは一歩踏み出せば明確となり、蹄音の静かさに『オルフェのバネ』を耳で感じます。併せ馬を挑む様子から、心より競走好きなことがわかり、やわらかな感受性と反応の鋭さも父譲りです。粘り強く弾力性に富んだ臀部の筋肉や、優れた心肺機能を窺わせる深い胸など、欧州血脈伝来のタフネスも兼備して、かなりの奥行きもあるでしょう。深緑の広く長い直線で、馬群から力強く抜け出す金色の姿が見えるようです。