おすすめポイント
各クラブの募集カタログに掲載されているおすすめポイントです。
2016年もリアルスティールがドバイ(ドバイターフ)で、モーリスが香港(チャンピオンズマイル)で、そしてエイシンヒカリがフランス(イスパーン賞)で海外G〜を制覇。昨今は日本競馬のレベルアップが顕著で、日本馬が海外G〜を制することも当たり前となった。しかし、日本調教馬が初めて海外G〜を制したのは1998年。今から20年以上前は“夢物語”でしかなかった。その分厚い扉をこじ開けたのが、同年にモーリス・ド・ゲスト賞を勝ったシーキングザパール、そしてジャック・ル・マロワ賞を制して世界のマイル王となった募集本馬ビクター6の父タイキシャトルだ。現在22歳のベテラン種牡馬だが、その産駒はコンスタントに良績を残し、今でも馬産地の評価は揺るがない人気種牡馬である。
「生まれた時の格好がすごく良かったのが強く印象に残っています。その印象からすると、昨秋の当歳馬募集の頃はちょっと出来が落ちていましたが、ひと冬越して、一番良くなったのがこの馬です」と笹地牧場代表の笹地清幸さんが胸を張る。
通常サラブレッドは、その成長の過程で形が崩れたり良くなったりを繰り返し、ゆくゆくは生まれた当時の格好に戻っていくと言われている。ビクター6もその例に違わぬようだ。
ビクター6は、当歳秋の印象が全く思い出せない位、俄然、幅が出た。その筋肉質な馬体は父を彷彿とさせ、特に後ろから見た時のお尻の迫力には圧倒される。放牧地で走る姿は重心が低く、力強く地面を蹴ってスピード感満点だ。
「幅はとにかくうちでナンバー1。春からは昼夜放牧を行っていますが、今の馬っぷりなら誰に見せても恥ずかしくないですよ」と笹地さんもご満悦。相好を崩しながら、でも真剣な目で自慢の生産馬へエールを送った。