重厚感に富んだ筋肉の発育ぶりや、芯の通りがよく安定感に満ちた骨格バランスなど、母の初めての牝馬産駒でまだ小柄ながら、全兄ウムブルフの幼少期と像が重なります。春を迎えて身の入りが格段目につくのは、ドイツで1世紀にわたり育まれた牝系特有の成長力で、これから見違える変貌を遂げることでしょう。とても賢明で状況判断に優れた、競走意欲が旺盛な気性も本馬の美点で、折り合い上手なレースセンスとして実戦でも強みになるはずです。地面を強くグリップして弾く抜群のフットワークに天性のバネを感じ取れ、やはり芝の中距離巧者という、血統に正直な活躍を思い描いています。