「無事ならいくつ勲章を獲得したのだろう」僅か４カ月あまりの競走生活でそう思わせるだけの強烈な輝きを放ったのが、本馬の母クルミナルでした。初仔の牝馬ということもあってややコンパクトなサイズですが、綺麗なシルエットや小顔の凛々しい表情から、母譲りの上品さと静かなる闘争心が伝わってきます。また、手先が軽く、弾むようなフォームで他馬を楽々と抜き去る脚力には、受け継がれた天賦の才を感じます。クラシックロードにおいて母の雪辱を果たす、そんなデキ過ぎのような筋書きを現実のものとする走りが期待されます。