首差しからトモへと続く逞しい上体に、発達した強靱な筋肉がくっきりと陰影を造り、雄大な馬格をより際立たせています。堂々とした体躯は圧巻のスケールを誇っており、華奢な印象が強かった母のことを思うと、これが本当に初仔なのかと驚きを禁じ得ません。屈強な馬体ながらも重苦しさを微塵も感じさせない優美なキャンターは、放牧地でも他馬を圧倒するもので、触れる人を選ぶ気の強さも含めて、生まれながらに備えた王者の資質といえます。志半ばでターフを去った母を、凄まじい成長力で世界を制した父がアシストするカップリングは底力も十分で、母の夢の続きを託すに相応しい1頭です。