おすすめポイント
各クラブの募集カタログに掲載されているおすすめポイントです。
8haの広さと傾斜を備えた谷川牧場第2分場で満口馬2頭に負けない存在感を放っているモーリス産駒の牡馬が、谷川牧場の放つ『2の矢』として登場だ。
父のモーリスは4歳時に本格化すると、5歳春の香港チャンピオンズマイルまでGI4勝を含む7連勝をマーク。秋には、天皇賞・秋と香港カップを連勝してキャリアを締めくくった。母系はメジロドーベルを擁する牝系で、Silver Hawk系の底力と成長力がそこに上手く絡み合った結果、アジアのマイル戦線を牛耳った傑物を生み出した。その初年度産駒は今夏デビュー。育成場やトレセンから産駒の動きの良さを絶賛する声が聞こえてくるのが心強い。
一方の母は、谷川さんがアルゼンチンで手に入れた期待の繁殖牝馬で、同国のオークス3着をはじめ、芝ダート双方の2000mのGIでも入着を重ねた。その父Catcher In The Rayは、GI4勝馬Flowing Ryeや同3勝馬Catch The Madなど南米を中心に活躍馬を輩出する一方、08年の独オークス馬Rosenreiheを送り出す。南米競馬はやや馴染みが薄いと思うが、レベルの高さは折り紙付きで、特に競馬パートI国のアルゼンチンはその中心。また、南米血統の優秀さと親和性の高さは既に広く知られるところで、昨年の阪神JFの勝馬で今春の桜花賞とNHKマイルC2着馬のレシステンシアの母もアルゼンチンのGIを制した南米ルーツの馬だ。
クレスト12は、雄大な馬格を誇る鹿毛の牡馬で、全身を覆う筋肉の発達振りは申し分なく、素晴らしいボリューム感。そして、第二分場にある天然の坂路で見せる、恵まれた馬格を存分に生かした走りはダイナミックで弾力性に富み、スケールの大きさを感じさせる。
「母はわざわざアルゼンチンから導入した繁殖ですから、ぜひジェニーの血統に続く柱となることを期待しています。そのためにも、まずは本馬が“相応”の活躍を見せてほしいですね」と谷川牧場代表の谷川貴英さんが、その言葉に力を込めながらつがえた“矢”を鋭く放った。