スピードに秀でた母系という前提で本馬を見ると、意外なほど素軽い馬体に映るのは、父の影響がよい方に作用しているからでしょう。現状はいくぶん小柄ですが、全体的に詰まったところのない伸びやかな体型の持ち主で、しなやかで丸みを帯びたシルエットは実に上品です。透きとおるような眼差しからも見てとれるようにおっとりとしたタイプではなく、動かすと機敏に反応し、首を上手に使ってキビキビと歩く姿が印象的です。父フィエールマンの真価は勝ち鞍とは別の天皇賞(秋)で示した上がり32秒7の末脚であり、スピード母系との見事な融合を果たした本馬のターゲットは中距離レースの頂点です。