この時期の兄はやや華奢に映りましたが、本馬は欧州の血脈を受け継いだことにより、牝馬ながらも体重以上に重厚感のあるデキ映えとなりました。骨量の豊富な骨格を適度にボリュームのある筋肉が覆い、上体を支える四肢のつくりも正確で、「重過ぎず、軽過ぎず」の絶妙なバランスを実現しています。それでも現時点では腰高であることから、今後のさらなる進化は間違いありません。放牧地では群れのなかに猛然と突っ込み、他馬を蹴散らすあたりは天性の闘争心の証といえるでしょう。牧場が誇る屈指の名門牝系と、欧州王者との間に誕生した本馬への期待は日に日に高まるばかりです。