おすすめポイント
各クラブの募集カタログに掲載されているおすすめポイントです。
「管理予定の上原博之調教師に、血統は全く教えずに1番やりたい馬を選んでもらったところ、指名したのが本馬でした。その“目”を信じています」と笹地牧場代表の笹地清幸さんが悪戯っぽく笑いながら、募集本馬ウルトラ8に目をやった。
受胎率に難があり、2009年産の2頭のファーストクロップ以降、産駒に恵まれなかったローマンエンパイアに今年、2頭の産駒が誕生した。そのうちの1頭がウルトラ8である。
父は、新馬と500万特別のさざんか賞、そしてG〜・京成杯と無敗の3連勝で一気に牡馬クラシック戦線の主役へ躍り出た。しかも新馬で負かしたチアズシュタルクは後に重賞を2勝、さざんか賞では後のNHKマイルC勝馬のテレグノシスを全く問題にせず3着に下した。
そして、その圧巻のレース振りがTVで紹介されるや否や、瞬く間に全国区の人気を獲得。残念ながら大輪の華を咲かせることは出来なかったが、諦めずに夢を紡ぎ続けた結果、ローマンエンパイアの生産者である中島牧場代表・中島雅春氏の手によって初年度産駒2頭がクラブを通じて競馬場へ送り出され、さらに、5年の年月を経た今年、ついに“新たな芽”が芽吹いた。
ウルトラ8は、離乳してすぐに笹地牧場の十八番である昼夜放牧で管理を開始した。「いつも言うことですが、離乳してすぐに昼夜放牧を開始するので見た目はあまり良くありませんが、一本芯が通るんです。そして、この馬は骨格が本当にしっかりしていますし、考えていた以上に良い馬が出たと思います。何せ、産まれてくる時に最初に脚を触った感触で『牡馬だ!』と思ったくらいですからね(笑)。しかもローマンエンパイアの産駒。クラブの勝負服がきっと映えるはずですよ」と笹地さん。まだ芽鱗に包まれた目の前の若い芽が将来一体どんな華を咲かすのか楽しみでたまらない、そんな表情を浮かべながら言葉を結んだ。