「本当に大切なものは目に見えない」。サン = テグジュペリの物語と、ステイゴールドが 50 回の競馬で教えてくれたことはけっして無縁ではない気がします。精悍な顔立ちに強い情熱が浮き立ち、全身にシャープな気配と不屈の生命力が漂う、5 月生まれの小柄な牝馬。本馬と時を過ごし、父が用意した物語の一篇がここにあると感じます。地面を軽快に弾くステップ、いっぱいに伸縮する柔軟なフォーム、強心臓な立ち振る舞いのすべてに父の個性が重なります。おそらくカタログにラインアップされる最後のステイ産駒、華やかな展開が待っているか紆余曲折なのか、本馬には信じてみたくなる輝きがあります。