馬格、骨量、筋肉量のすべてにおいて水準以上の馬体は、父だけではなく母父との合わせ技で作り上げられたものです。大柄な馬にありがちな緩慢な印象を感じさせないところも強調すべき点であり、馬体を沈み込ませて瞬時に加速していく放牧時の様子には、スピード能力の高さも垣間見えます。普段は無駄なことにエネルギーを消費しませんが、厩舎から放牧地に近づくにつれ、前進気勢を内面に溜めつつテンションを適度に高めていく気性は、競走馬として理想的です。それは仕上がりの面でも好影響を与えるはずで、スピードとパワーを兼備した快速馬として、その脚力を見せつける日はそう遠くないでしょう。