縦への成長が先行し薄手に映った馬体は、夜間放牧を重ねこの夏場で随分と逞しさが増してきました。まだ筋肉量という点では物足りなさを感じさせますが、父産駒の成長力を鑑みれば完成形が楽しみでなりません。成長途上の中でも上背のある体躯を巧みに使い、可動域の大きな股関節、ほど良い角度の繋と飛節が織りなす後躯の深い踏み込みから、素軽い手先の返しへと連動した走りは、伸びやかで柔軟性に富んだものです。欧州中距離G〜を制した母の戦績に加え、周りに感化されず常に冷静に対処できている点からも、幅広い距離への対応を可能にするはずで、その走りから芝の広いコースで力を発揮するものとみます。