3頭の種牡馬を輩出したシーザリオ。比類なき性能を余すところなく伝えたことを如実に物語る実績であり、それは最後の産駒となる本馬にもはっきりと見てとることができます。柔らか味のある筋肉を覆う皮膚は透き通るまでに薄く、バランスのとれた前後躯、それをつなぐ背中や胴のつくりには一切の無駄がありません。放牧地で駆ける姿も秀逸で、トモをグッと踏み込ませ、瞬時にトップスピードへ到達する類い稀な瞬発力には、図抜けた身体能力の高さが垣間見えます。あらゆる環境にも動じることのない精神力も頼もしく、競走馬として母の有終の美を飾ることはもちろん、牝系繁栄の幹となってくれるはずです。