おすすめポイント
各クラブの募集カタログに掲載されているおすすめポイントです。
厩舎から曳いて出された募集本馬を一目見てまず驚いた。威圧感のある雄大な馬体。そしてその馬体を構成する狂いのない骨格と筋肉量。さすがオグリキャップ記念と伝統の大井記念の長距離重賞を2連勝中(2023年6月現在)の南関東の雄セイカメテオポリスの全妹だ。「夜間放牧でどれくらい馬が変わってくるかをしっかり確認してから提供を決めました。ボーントゥブーギーのファミリーにはヴァローアもいますが、ボウピープからも枝葉を広げたい。その意味で待望の牝馬です」と谷川牧場代表の谷川貴英さんの表情は明るい。そして責任感の強い谷川さんらしい言葉だ。米国産馬ベストウォーリアの活躍で来日を果たした父マジェスティックウォリアーは、導入初年度から7年連続で100頭以上の繁殖牝馬を集める人気種牡馬。現役最強とも噂されるプロミストウォリアを送り出す他、産駒は、年間15競走しかないJRAダート重賞を4年連続で勝利。ダートのトップクラス種牡馬としての地位を確立している。フェイマス20は、ゆったりとしたつくりの大型馬。低く、やや長めの首と、そこから流れるような美しいトップラインは父譲りで「牧場時代のセイカメテオポリスとよく似ている」と谷川さんも挙げるセールスポイントのひとつだ。緩やかな傾斜を持つ長めの肩と、深く容量の大きな後躯には、筋肉が備わるスペースが十分に確保されており、前捌きが良く、歩く姿は軽快でかつ力強い。「牧場名義で走らせている現3歳の半兄グロリオサも南関2歳重賞の平和賞2着馬ですが、出来はこちらの方が上です。1歳5月末で馬体重は416キロ。セイカメテオポリスに負けないくらいの活躍を期待しています。しっかりと成績を残して胸を張って牧場に戻ってきてほしい」と谷川さん。当面の目標はグランダム・ジャパンだが、牡馬相手のクラシック路線も視野に入れたい好素材。谷川さんのエールがとても現実味を帯びて私たちの耳に届いた。